2024年3月議会 一般質問

一般質問

災害対策について

避難所の想定について

それでは通告に従い一般質問を行います。

今年の初め、能登半島鳳珠郡(ほうすぐん)穴水町(あなみずまち)の北東を震源とし、震度7を記録した大地震が起こりました。お亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

この能登半島地震では、家屋倒壊や土砂災害、津波などにより、死者が200人を超えるなど、甚大な被害が発生しました。まもなく2ヵ月を過ぎようとしている今なお、大きな余震が続いており、避難所などへの退避を余儀なくされている方も多くいらっしゃいます。長岡京市からも、災害後、七尾市や能登町へ支援物資の輸送や避難所での人的支援、給水車の派遣など行っています。また、能登半島地震に関連する被災者の方の生活支援、2次避難の受け入れ先として、市営住宅等の一部を一定期間無償で使用していただけるよう提供しています。ありがとうございます。

今回は、長岡京市における災害対策について取り上げたいと思います。まず始めに避難所の想定について。現在長岡京市は、避難場所として、小中学校を始め、登録されている広場やビルなどを準備しています。しかし、今回の能登半島地震のように大規模な地震が起こった場合、用意している避難所では対応できない数の避難者が出てくることが想定されます。能登半島地震では、1.5次避難として、車中泊を行ったり、テントやビニールハウスを活用した避難などが行われていました。ただ、それをいつまでも続けてもらう事はできないため、仮設住宅を準備したり、他地域への一時的な移転などが勧められています。長岡京市で大地震が起こった場合、今回の能登半島地震と同じように避難所が足りないという状況になってくるかと思います。まず、現在の長岡京市において想定されている、避難所で受け入れ可能な最大人数をお聞きいたします。そして、避難所で受け入れることができない人達に対して、どのような対応をしていくことになっているのかお聞きいたします。

能登半島地震での状況をみると、最初の2~3週間までは、避難所で受け入れきれない人達については、小中学校の運動場や都市基幹公園などにテントや仮設住宅用コンテナなどを準備して対応し、その後、市外や府外への避難誘導ということになるかと思います。つまり、避難所で対応しきれない人数については、1.5次対応として運動場や公園、広場に収容することを想定して、対応可能な人数を導き出すことになってくるかと思います。現在、1.5次対応を前提として準備がされているのか、あればその人数はどの位を想定しているのかお聞きいたします。

 

災害時の水源確保について 

次に災害時の水源確保について、今回の地震でもそうでしたが、災害時の水の確保は、極めて重要なポイントになってきます。飲み水は、備蓄分や支援物資などによって、ある一定目途はたつかと思いますが、洗い物や排泄物処理などに使う水については、かなり問題となっています。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の時、災害支援で被災地に入った友人がいるのですが、水道屋をしていた彼から、被災地に住んでいる人達のために、生きている水道管を探して、それを利用し、いろんな場所に蛇口をつけていったという話をききました。あまり知られていない被災現場の話ですが、生活のためには水の確保が電気やガスよりも優先されるのだという事が表れている体験談だと思います。杉並区では、災害時の水源確保として、個人で井戸を保有している方に「震災時の井戸協力の家」を募って準備しています。それによって、区内で300カ所以上の井戸協力の家と防災井戸があり、井戸協力の家には、看板を立ててもらい、防災マップで確認ができるようになっています。そこで、長岡京市では、個人で井戸を保有している人を把握しているのか、把握している場合、市内で何カ所井戸があるのか、また震災時の井戸協力として、井戸を保有している方に協力をお願いしているのかお伺いいたします。

 

防災井戸について

防災井戸について、被災度合が軽く、自宅に住める人で、近くに防災井戸がある場合は、その井戸を利用させてもらう事が可能ですが、小中学校の避難所や、1.5次避難をしている公園などたくさんの人が集まっている避難場所などでは、同じ井戸を利用する人が集中してしまうという問題が発生しえます。小中学校の場合、排泄物処理などに使う水として、プールの水を想定していますが、プールが屋上にあったり、マンホールトイレからかなり遠い位置にプールがあるなどの問題についても事前に対応を考えておく必要があります。杉並区では、それなりの広さがある公園などに、誰でもいつでも使える防災井戸が設置をされています。人口密度の関係もありますので、長岡京市の場合で考えると、トイレ設備のある西代里山公園、長岡公園、西山公園、勝竜寺城公園、下海印寺西条公園、神足公園、北開田公園のトイレの近く、(JR長岡京駅東口広場、阪急西山天王山駅高速バス乗り場横は除外)、そして小中学校のマンホールトイレの近くに(浅井戸の)防災井戸が必要であり、設置していってはどうかと考えますが、市の見解を求めます。

 

定員管理計画について

第3次定員管理計画と第4次定員管理計画について

まず始めに、第3次定員管理計画と第4次定員管理計画について
2007年問題(H19)と言われている、団塊世代の退職から始まった就業人口の減少は、加速し続け、人口構造の変化を生み、今や超少子高齢化社会となっています。そして、来年は、いわゆる「2025年問題」、団塊世代の人達が後期高齢者となることで様々な問題が起こり始めるとされている年を迎えます。6年後には、いわゆる「2030問題」、就労人口の大半を占める団塊ジュニア世代が退職を迎え、国民の3人に1人が65歳以上の高齢者となる年になります。2005年と比べて2030年には、就労人口が2割減り、65歳以上の高齢者が4割増えます。高齢者が増えることにより、福祉事業などを支える社会保障費の負担が重くのしかかってくるのは明白です。そして、それと同時に就労人口が大幅に減少していきますので、2030年問題に対して、どういった職員体制で臨んでいくのかが非常に大きな問題となってきます。

長岡京市では、長岡京市行財政改革大綱に基づいて定員管理に努めてきました。平成7年度から平成11年度までの「定員適正化計画」で57名を削減、平成12年度から平成16年度までの「定員管理計画」で48名削減、平成17年度から平成21年度までの「第2次定員管理計画」で52名の削減、平成22年度から平成23年度までの「第2次定員管理計画(延長版)」で6名の削減、平成24年から平成28年までの「第3次定員管理計画」で8名の削減をしてきました。「定員適正化計画」や「定員管理計画」では、乙訓消防関係で70名程度減らしており、さらに保育所の民営化や学校給食の民間委託などによって、保育士や給食調理員などを削減しています。「第2次定員管理計画」では、団塊世代の退職に伴って職員数を減らしてきました。「第2次定員管理計画(延長版)」から「第3次定員管理計画」は、友岡保育所の民営化などの調整的な背景があったと思います。「第3次定員管理計画」においては、平成23年4月1日段階で566人の職員数であったものが計画最終年度の平成28年4月1日には、558人と8名の減少となりました。なお、平成28年4月1日の段階における計画の最終目標値は、556人でした。中小路市長になってから計画をされた平成29年度から平成33年度(令和3年度)までの第4次定員管理計画では、556名の人員を確保することを基本的な考え方として、計画の最終目標値を565名に増やしました。この理由として、平成28年の計画段階では、「育児休業者の増加(年平均約20名)もあって、第3次定員管理計画の目標値である556名体制が実態として充足していないこと、及び今後も当分の間この傾向が続くものと予想される」ことから最終目標値の上限を増加させたということでした。ここでまず、平成28年の段階で、第3次定員管理計画における目標値である556名体制が実態として充足していない理由として、育児休業者の増加以外に何かあったのかお聞きいたします。そして、「第4次定員管理計画」においては職員の実数を、平成29年度では556名、平成30年度556名、平成31年度561名、令和2年度560名、令和3年度564名、としてほぼ上限いっぱいまで増やしてきています。小田市長時代に策定され実施されてきた「第3次定員管理計画」を受けて、「第4次定員管理計画」の策定における市長の考えと、「第4次定員管理計画」の総括を市長にお伺いいたします。

 

第5次定員管理計画と今後について

計画期間が令和4年度から令和8年度に設定をされている「第5次定員管理計画」では、策定した令和3年度時点で計画目標値を556名としながら、上限値が570名と「第4次定員管理計画」の時よりも5名増やされています。この理由としては、育児休業者が前計画よりも増加(年平均約25名)することから、570名の上限値をもって実質的な職員を確保することとされています。以上のことから、「第4次定数管理計画」と「第5次定数管理計画」で上限を増やした理由は、育児休業者対策ということがわかります。「第5次定数管理計画」策定時の令和3年度時点における育児休業者の数は、平成27年度19人、平成28年度28人、平成29年度27人、平成30年度26人、令和元年度21人となっていたため、年平均25名の育児休業者数となっていたのですが、令和2年度末から新型コロナウィルスが発生し、緊急事態宣言などが複数回行われ、大きな変化がありました。そこでまず、令和2年度から令和5年度までの各年度の育児休業者の数についてお伺いいたします。また令和4年度の職員数は、565名でしたが、令和5年度の職員数は何名になっているのかも重ねてお伺いいたします。

この「第5次定員管理計画」は、「第3次定員管理計画」で策定された最終目標値の556名を計画目標値として、上限値を570名にし、令和4年度段階で565名と「第4次定員管理計画」の時の上限値まで増員しています。今後、令和3年6月に公布され、令和5年4月から施行(しこう)される「地方公務員法等の一部を改正する法律」によって、段階的に65歳まで公務員の定年を延長する事により、自動的に職員総数が増えます。そして「第5次定数管理計画」の改定として、計画目標値の556名が595名、計画上限値が570名から609名と、再任用職員を常勤に換算した39名をそれぞれ増やした報告がされています。この39名の内、65歳になる人が単純計算で、毎年約8名程度いる事になります。これから60歳を迎える人数は、年度ごとにまちまちで、例えば令和5年度だと12名(令和6年度で19名、令和7年度で7名)います。令和5年度の職員数がわかりませんので、仮に令和5年度の職員数を565人と仮定すると、再任用で働いている人達39名を合わせて604人が令和5年度末まで働く事になります。先ほどの12名全員が定年延長で続けるとすると、再任用の8名が65歳を迎え退職をするとして596名の職員が令和6年度も続けて勤務する人数ということになります。そこに、令和5年度の採用試験の合格者29名をあわせると625名になります。これでは上限を16名も超える事になってしまいます。採用試験の合格者の内、何名程度が採用されるのか分かりませんが、明らかに言えることは、定年延長によって、採用人数を大幅に絞っていかなくてはいけない年度がでてくると言うことです。

採用を途切れさせるような事態になると、年代ごとのバラつきが生じ、職務の継承に支障が生じる可能性もあります。そして、今すでに始まっている少子化世代の採用において、確実な人員確保と2030年問題を迎えていく体制づくりのためにも、これからの採用人数に関する計画をしっかりと作成しておく必要があると思います。そして、「第5次定員管理計画」は、令和8年度までの計画ですから、令和6年度から令和8年度までの3年間の修正を行うことも必要かと思います。単純な再任用職員数の加算による計画目標値と計画上限値の設定では不十分です。そのためにも、今の市役所業務を総点検し、人口8万2000人規模の市民に対する業務量を数量化して、その業務量に対して何人の職員体制が最も効率的なのか、Withコロナの時代となっていることから、「第3次定員管理計画」から引き継がれてきた最終目標値の556名(「第5次定員管理計画」の改定で595名にあたる)その設定そのものを見直してはどうかと考えます。民間で言う、 人事コンサルティングを行う時期に来ているのではないかと言う事です。(人事コンサルティングとは…人事組織コンサルティング、採用コンサルティング、人材育成・研修コンサルティング、グローバル人事コンサルティングの4つ。ただしグローバル人事コンサルティングは、市役所では外国人を雇えないので必要ない)

定年延長が導入された、これからの新規職員採用の計画化、計画目標値の見直し、業務の総点検を行ったうえで、その業務量に見合った職員数の定員管理、そして人事コンサルティングに関して、という4点について、市長のお考えをお伺いいたします。

 

再質問

平成5年度(1993年)~平成9年度(1997年)の5年間(今井市政)の間、一般行政職、事務職を採用していない。大卒を想定すると、7年後からその影響が出始める。退職した人数で採用数を決めていると、また世代別職員数のバラつきを生み、職務の継承に問題が発生してくる。

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